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昨日(9/14)市議会で厚生委員会が開催され、武蔵野市福祉公社についての4件の陳情(陳受18第27号〜第30号)が出され、いずれも条件付きで採択されました。午後3時半くらいまで活発な論議があり、市長・助役・福祉保険部長などからは、これまでの行政側の方向性について大分修正を加えた答弁がありました。当初10月に出される予定だった3団体再編についての有識者会議の結論は、担当者の答弁の中で《先延ばしされる》ことがはっきりしました。
●武蔵野市がやろうとしている福祉関連の3団体の再編の何が問題か? 武蔵野市には財政援助出資団体(外郭団体)が11団体ありますが、私は組織のあり方が現在のままで良いとは全く考えていません。これまで、市議会の場で出資団体をもっと有機的に機能させて、人事面の改革や理事会や評議委員会の改善などが必要だと主張してきました。今年初めに起こった福祉公社の税金未納問題(※)は、福祉公社だけでなく、外郭団体に共通する財務面の甘さが底辺にあると感じました。今では、役割が終わった出資団体は縮小・廃止するなど、思い切った改革、スリム化が必要だと思っています。しかしこれは市民や当事者に、時間を掛けても十分納得してもらうことが前提で、特に福祉関係ではサービスの低下にならないような工夫を求められると思います。 ※ 武蔵野市福祉公社が、時効にならないH12年分以降だけで延滞税などを加えると約1億円を追加徴収された事件です。事件の直接的責任は、福祉公社の事業は公益事業と収益事業に分けられ、収益事業には課税されるのに、全てを公益事業と見做して申告の指導をしなかった公認会計士にありますが、理事長以下幹部も責任を問われるのは当然です。また「収益事業とは何か」について、国税庁と部分的に争う手段もありましたが、後任の会計士は国税庁の主張をそのまま受入れました。 以下で現在武蔵野市が進めようとしている福祉関連の3団体((財)武蔵野市福祉公社、社協=社会福祉法人武蔵野市民社会福祉協議会、社会福祉法人武蔵野)の再編について自分なりに問題点を明らかにします。 ●福祉3団体の再編の取り組みの問題点 1)再編の取り組み課程が不透明・・・ 庁内の若手等の「ワーキングチーム」の報告書(今年1月に提出)は庁内の一部に配布されただけで、行政報告もなく市議にも配布されなかったこと、また6月に発足した有識者会議については、市議会の厚生委員会で8月になってから行政報告されるなど、検討プロセスの不透明さが目立ちます。同じような位置づけの庁内若手ワーキングチームがH15年3月にまとめた「子育て支援研究会報告書」は市議にも配布されました。 2)なぜ3団体へのヒアリングもせず報告書をまとめたのか?・・・ 「ワーキングチーム」がまとめた報告書自体も問題です。対象をリサーチすることは課題分析の基本のはずですが、現場も見ずに結論を導き出しているのは乱暴過ぎます。私は一般質問でもこの点を訊きましたが、市長の答弁は「若手の職員が実際に各団体にヒアリングに行くのは、プレッシャーが大きすぎるためやらなかった」とのことでした。 また「福祉公社の解散や他の2団体との再編」と言った、トップでも判断に迷うような思い切った結論が、この報告書には断定的に書かれています。3団体の職員の将来を左右する「結論」が庁内だけで作成された経緯を見る限り、報告書に「各団体の独立性が必要」と書かれても、机上の空論にしか思えません。現場や利用者から批判の声が上がるのは当然です。1)の「子育て支援研究会報告書」には、結論として10項目の緩やかな提言が書かれているだけです。これが普通だと思います。 さらにこの報告書の扱いについては、オーソライズされているものでないと言いながら、有識者会議に向けての資料の中では「この報告書を検証してもらいたい」と書かれていて、単なる一つのレポートどころか、重要な叩き台にしていることは明白です。 3)各団体の職員を検討会議に入れ、経営改善を進めるのが本来の形ではないか?・・・ 財政援助出資団体の経営の見直しは以前から課題とされていましたが、実質的にはほとんど具体的な手が打たれていません。一つ一つの団体の経営改善にまず着手して、ある程度の結果を出すことが必要ではないでしょうか。経営改善は未着手のままで、一部の団体の再編が可能とは私には思えません。各団体の職員も検討会議に入れ、協働で進める方が効果的ではないでしょうか。 再編の舵取りを市役所だけの中で独断的に行う現在のやり方では、これまでの個々の組織の積み重ねを否定しているかのように感じられ、そこで働く人々のやりがいや意欲を削ぐことになりかねません。当事者を参画させて、オープンな話し合いや討議のプロセスこそが改革の前提だと考えます。 福祉3団体の再編の問題に関してですが、現状の介護保険制度にはいくつもの大きな課題がある中で、これまでに培った福祉公社のスタッフの経験やノウハウが、今後の武蔵野市の福祉施策のために大きな力となるはずです。彼らの把握している現状の課題等を話し合いの材料に加えながら、今後の組織をどのようにすれば効果的か、新しい形を模索するプロセスが大切だと考えます。
武蔵野市福祉公社の特色、これまで果たしてきた役割について、以下に短くまとめました。 ● 武蔵野市福祉公社の役割 今からおよそ25年前の昭和56年の藤元市長時代に「武蔵野市福祉公社」が公的福祉サービスを補完する目的で、有償在宅福祉サービスをスタートさせました。介護保険制度が導入されるほぼ20年くらい前から、武蔵野市では独自の高齢者福祉制度が始まっていた点は評価されます。また先見性のあるこれらの取り組みは、介護保険制度にも少なからぬ影響を与えたとされています。特に高齢者が自分の資産(土地や家屋)を担保に市から直接融資を受け、サービスの費用に充てるという「福祉資金サービス(リバースモゲージ)」事業の仕組みは全国の注目を浴びました。このサービスを受けるため、他の自治体から武蔵野市に引っ越してきた人もかなりいたようです。現在では、他の自治体にも広まったなどの理由でピーク時の半分ほどになりましたが、受け皿としての重要度は今も変わりません。(他の自治体との比較表) 改めて武蔵野市福祉公社の主な特徴を整理すると
などが挙げられます。 普通に考えれば、全国的なネームバリューがあり、信頼性や実績の面で、他の自治体の社協などをリードしている組織を簡単に解散させることは、誰にとっても得策ではないのではないでしょうか。これまでに述べた無形の財産を持つ福祉公社の役割をもっと生かす形で、今後の福祉行政を考える方が市民にも行政にもメリットがあると思います。 昨日の厚生委員会で4本の陳情が採択されたことによって、今後の福祉3団体の再編の取り組み方がどう修正されていくか、しっかり見守っていきます。 |
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