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5月22日 マンションの修繕工事で難問続出
 住んでいるマンション管理組合の持ち廻りの理事長になったことで、現在修繕工事を始めています。今回は外部足場は設置せず、小規模な工事をするだけの予定なのですが、築33年目ともなると、普通では考えられないような問題があれこれ出てきます。以下のレポートで古いマンションに住んでいる方、リフォームを考えている方に多少でも参考になることがあれば幸いです。

ドレインのストレーナー(フタ)の取替えでひと苦労
 長い外廊下の溝に設置されている「横引き型ドレイン」というものがあり、多くは腐食・目詰まりしているため、これを取替えて、内側を掃除し排水がよく流れるようにしたいと思っていました。スリット状のフタはネジで止めてありますが、鋳鉄製で割れやすく、素人にはとても外せるような代物ではないので、先日、水道工事屋さんに見積もりを兼ねて来てもらいました。(工事前画像
 試しに1ヶ所やってもらったところ、手持ちの道具だけで見事に外してくれました。そこで18ヶ所全部のフタを新品に交換してもらうよう依頼したところ、同じ型番のものはとっくに製造中止、寸法とネジの位置が合う物もないということでした。次善の策として1枚ずつサビを落とし、再塗装し、新品のネジで取り付けるという、手間掛かる割に儲けの少ない仕事を水道屋さん自ら提案し、実行してくれました。(工事後画像
 ドレインに限らず、取っ手などの建築金物にしろ、壁紙にしろ、タイルにしろ、日本では
大体10年以内ですぐに製造中止になることが多いようで、長く使うユーザーのことを全然考えてくれません。目先の儲けばかりが優先する今の世の中、こういう良心的な工事屋さん、職人さんには救われます。

●避難ハッチを交換、しかしあまり意味がない
 横長の片廊下式のマンションなので、各階の両端の住戸のベランダに避難ハッチが設置されています(現在の画像)。しかしこれもフタが閉まらないなど老朽化してきていて、今回は特に要望のあった3ヶ所だけですが交換することにしています。但し外枠はベランダの床コンクリートと一体になっていて、大ごととなるので取り外すことはせず、今あるハッチの内側に特注サイズのものを作ってはめ込むのが一般的で、そうすることになりました(工事はこれから)。
 ところで避難ハッチは、火事などの際火元の関係で玄関ドアから逃げられない時、ベランダに避難し、これを使って地上に降りるという目的で設けられています。消防法や建築基準法でいう2方向避難の原則です。両端以外の居室では、ベランダの各戸の仕切り板を破りながら、端まで辿り着くことを想定しています。
 しかし現実には、ベランダには物が溢れていて進んで行けそうにありません。また、どうやら仕切り板はアスベストで作られているようで、これを破りながら通過するのは、今となってはブラック・ユーモアになってしまいました。何より居住者には高齢の人が多く、ハッチを使えるかどうか
さえ疑問です。
 結局避難ハッチ整備の意味は、消防法をキチンと守っていることを主張でき(ベランダに物が多いのは問題ですが)、マンション売買の時マイナス・ポイントにはならないだろうということくらいでしょうか。

●スーパーゼネコンにとって、マンション居住者とはゴミのようなものか?
 耐震偽装の問題が起こらなくても、図面を整備・保存しておくことは、マンション管理の上で重要なことだと思います。情けないことに完成当初から管理を委託している管理会社は図面を保管しておらず、見当たらないというので、
10年近く前に、設計施工したスーパーゼネコンのK建設から、基本的な図面を取り寄せたことがありました。最近図面が更に傷んできたので、今回第2原図を有償で送ってくれるよう、K建設に要望しました(最近リフォームや転売時に図面を見たりコピーしたいという需要も増えているようです)。
 ところが、個人情報保護法に過剰反応したのか何なのか、K建設の担当者は「設計図は《お施主様=マンション建設を発注した会社》にしかお見せできない」という返事です。マンション発注会社も分譲業者もとっくの昔に消滅していて
今はありません。それ以前に、そもそも建物の所有権は全て区分所有者に移転していて、管理組合は当然図面を保有する権利があります。
 
 何度もやり取りを重ねて、ようやくK建設は「有料で」図面を送ってきました(10年前よりコピー代が随分値上がりしていました)。念のため構造計算書を保存しているかどうかも訊ねたところ、設計施工したというのに「ない」ということでした。法定の保存期間は何年か知りませんが、建物が使用されている限り半永久的に保存しておくべきです。古い図面でもスキャナーで取り込めば、電子情報としてハードディスクにいくらでも納まる筈です。業界のトップリーダーとして範を示すべき大企業が、この程度というのでは悲しすぎます。この会社は姉歯の設計したホテルの施工者としても名前が挙がっていましたし、最近も公取委から談合の指摘を受けていました。
 
現場の作業はきつい仕事でしょうが、下請けを含め真面目で一生懸命仕事をしている人も多いように見受けます。しかし会社として「お施主様」ばかりでなく、住んでいる人のことをもっと真剣に考えてくれないと、日本の建設業界の未来は暗いのではないでしょうか。このような実状では、中古マンションの修繕・大規模改修などがスムーズに進むとは考えられません。
【2006/05/22 15:43】 | マンション改修 | トラックバック(0) | page top↑
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